栄養度と分娩間隔

 1990年(平成2年)10月から新しい栄養度の判定方法が審査時の栄養度判定に導入され、7年近くが立ちました。この栄養度の判定方法はボディコンディションスコアの考え方を取り入れており、決められた部位を触診することによって1〜9までの9段階に分け、1〜3までが、「やせている」、4〜6までが「ふつう」、7〜9までが「太っている」範囲に区分して判定しています。審査の時に「栄養度7ですから、太り気味ですよ」とか、「栄養度6でお産も近いからちょうどよい栄養状態ですね。これ以上太らせないようにしましょう」というふうに審査員からいわれた経験のある方も多いと思います。
 そういう提起が本当に適切であったのかどうかを端的に示す結果を示してみましょう。下の図は、栄養度と分娩間隔の関係を示しています。

分娩間隔への栄養度の影響

県によっては基本審査登録時の栄養度が5程度のときが分娩間隔が一番短くなっている場合もありますが、おおむね6前後の栄養度のときが分娩間隔が一番短く、それより栄養度がやせていても、太っていても分娩間隔が長くなることがこの図から読みとることができます。基本登録審査時には、通常、妊娠末期になっているのがふつうです。お産の前の栄養度は6程度が望ましいとこれまで考えてきましたが、まさにこのことを裏付ける結果ではないでしょうか?妊娠末期には6程度の栄養状態にもっていけるよう適切な飼養管理をしていきましょう。

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