(4)育種価は老若男女共通のものさし
育種価をもつもの同士は、同じ時に評価された育種価であれば種雄牛であれ、雌牛であれ、老牛であれ、若牛であれ比較することができます。かつて、それらの間で土俵を同じくして比較できるものさしはありませんでした。とくに雌牛には産肉能力を選ぶための精度の高いものさしがなく、育種価によってより確実に能力を振り分ける基準が得られたわけです。
また、名を馳せた種雄牛に占有され、若く優秀な種雄牛が影をうすくし、ふと気付いたら時代遅れになってしまっていたというようなことは、改良の進度には大きな障害です。
老牛と若牛を同じ土俵で戦わせ、実力のある優秀な種雄牛がつねにスポットライトをあびている状態でいるのが理想です。一歩でも理想に近く、より多くの育種価判明牛から、より優秀な個体を選ぶものさしが育種価です。 |